西村伊作の蒔いた種  ~個性の開花Ⅱ~ ポスト伊作世代

1921 年に開校した文化学院の教育方針は、既存の芸術の枠をひろげ自由で美しいものを追求するものでありました。創立者西村伊作自身が表現・創造性・美の基準など当時の芸術の枠を超えたいと思い、我が子にも自由で創造的な教育をする過程で、理想の芸術教育を目指した文化学院の創立に至ったのは当然の流れでした。伊作の蒔いた種は、文化学院で学んだ人達の中で様々な個性となり開花しました。   
1963年、創立から文化学院の原動力であり精神的支柱であった西村伊作が亡くなり、文化学院にとって一つの時代が終わるかのように見えました。しかし創立者たちの意志と理念を引き継いだ伊作の子供たちと卒業生たちにより、文学、建築、デザイン、美術、陶芸など多様に領域を超えて自由で「文化学院らしい」教育は発展・熟成していきました。
2020年の企画展では、昭和後期から平成の文化学院で学び、美術、デザイン、工芸、陶芸、文芸の分野で表現活動をしている人たちを紹介します。

いづみけん(金工)  浅沼ゆう子(漆工芸)  広瀬ひかり(版画)
村岡良子(能面)   志賀暁吉(陶芸)    森田高正(陶芸)
和田的(陶芸)    笹公人(短歌)     中島たい子(小説)
上野秀一(絵画)   柿沼宏樹(絵画)    川内理香子(絵画)
小林智(絵画)    栗原由行(立体)    げるたま(ライブペイント)
Shusui・Rui・佐々木一聡(絵本CD)

ポスト伊作世代の彼らの中にも伊作の蒔いた種が開花していることをご覧ください。